東京湾の中央を横断する東京湾アクアラインの通行料金が、来年4月に“引き上げ”られる可能性が強まっている。「普通車800円」を軸とした料金割引の社会実験が同3月末に終了し、その後の財源確保の見通しが立っていないためだ。国は年内にも新たな料金を決めるとみられるが、他の道路との兼ね合いもあり、千葉県が求める現行料金の恒久化は難しい状況にある。 ・期限は来年3月末 「千葉県のためでもあるが、首都圏のためにも(普通車)800円の恒久化を国にお願いしたい」 8月上旬に行われた定例記者会見。森田健作知事はアクアラインの現行料金の恒久化を訴えた。国と県は平成21年8月、自動料金収受システム(ETC)を搭載した車を対象に通行料金を割り引く社会実験を開始。3千円の普通車料金が800円に引き下げられたが、来年3月末に期限を迎える。 社会実験では年間約15億円の県負担に加え、国が数十億円を支出して減収分を