深紅の放電(中央右寄り、白い稲光の上)は、高さが50キロあると推定される。 (Photograph courtesy NASA) 国際宇宙ステーション(ISS)のクルーが雷雲の上空を通過中に、めったに見られない夜空のショーをカメラに収めた。”スプライト”と呼ばれる一瞬の赤い放電現象だ。それも普通のスプライトではない。 スプライトが宇宙から観測されたことはこれまでにもあった。だが、NASAが10日に公表したこの写真は、前例がないほどのスプライトの巨大さに加え、画像の解像度とスケール感により、専門家の関心を集めている。 スプライトとは、活発な雷雲の上空に発生する放電現象だ。高度が非常に高く(上空約80キロ)、持続時間がミリ秒単位と短く、稲光に比べれば暗いため、地上からも宇宙からも稀にしか観測されない。 しかし、NASAの宇宙飛行士が4月30日にミャンマーからマレーシアにかけての上空を通過