CPU黒歴史AMD編の2回目は、「Sharptooth」のコード名で知られた「AMD K6-III」を取り上げたい。「K6」世代の最終製品として、わりと華々しく発表されたにも関わらず、K7登場までをつなぎきれずに失速。ひっそりと表舞台から消えた、ある意味かわいそうな製品でもある。 K5では競合に対抗できず AMDが目を付けたのはNexGen まずは、元になったK6ファミリーの話から始めよう。K6ファミリーの変遷は連載64回で詳しく解説しているので、そちらも参照していただきたい。1997年に、AMDが「Pentium」への対抗策としてリリースした「K5」は、性能的にPentiumやCyrixの「6x86」に及ばず、また動作周波数も上げにくかった。 しかし、その対策として新しいプロセッサーの開発を進めてはいたが、新しいアーキテクチャーをスクラッチから起こすとなると、通常は数年単位の期間がかかる
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