何回か書いてきた工事進行基準の問題だが、一つ大事な観点を追加しておく。それは“客をしつける”ということだ。「業者に泣いてもらう」が当たり前だったITサービスの商慣行だが、J-SOXの適用からSIにおける工事進行基準の適用へと続く、このあたりが潮時。いい加減な要求・理不尽な要求は一切受け付けない。そんな強い姿勢で古い商慣行を一掃することが、来年のITサービス業界のとても大きな課題になりそうだ。 工事進行基準の問題は、自分たちのことになると反応の鈍いITサービス業界でも、ようやく知られるようになってきた。ただ「こりゃ大変だ」とあわてる経営者、経営管理系の人に対して、営業や開発現場ではまだまだ“我が事”感が足りない。「経理の方で監査人を納得させる形を作ってくれれば、なんとかなるんじゃないか」という人も大勢いる始末。でも、おそらく、なんとかならないだろう。 工事進行基準で会計処理するためには、ソフ
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