理科において、力は大きさと向きを持つ量であると習っただろう。大きさと向きを持つ量は、力の他にも、速度や風の吹き方などがある。 例えば、ある地点ある時刻における風の吹き方は、風速と風向から成り立つ。このように、大きさと向きを持つ量を導入すると、これらを効率よく扱える。 このページでは、大きさと向きを持つ量であるベクトルを扱う。 また、図形の問題に対して代数的なアプローチを取れるのもベクトルの利点の一つである。 大学では、ベクトルを拡張した行列とともに、線形代数学という分野でより一般に扱うことになる。 本項の学習後、同じく数学Cの数学的な表現の工夫も参照されたし。ベクトルの回転移動などについて取り扱っている。 平面上のベクトル[編集] 平面上の点 から点 へ向かう矢印を考える。このような矢印のように向きを持つ線分を有向線分という。 このとき、点 を始点、点 を終点という。 有向線分で、大きさと