中国最高人民法院(最高裁)の周強院長は16日までに、高級法院(高裁)院長らを集めた会議で「憲政民主や三権分立、司法の独立などという西側の誤った思想を断固阻止する」と述べ、共産党の指導を徹底するよう求めた。中国メディアが伝えた。 習近平指導部は、敵対勢力と見なす民主活動家や人権派弁護士を次々に「国家政権転覆罪」で起訴し、実刑判決を言い渡すなど排除を進めている。司法界で指導部の意向をさらに浸透させ、「法治」を名目にした締め付けを強める狙いだ。 周氏は14日の会議で、国家や政権の安全を守る必要性を主張。「敵対勢力による革命のたくらみや政権転覆の扇動、スパイ活動は厳しく処罰する」と強調した。 中国のインターネット上には、発言が報じられた直後から「共産党の統治に不利だから誤った思想なのか」「黒も白と言う恥知らず」などの批判が書き込まれた。(共同)