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陰るプーチン神話、募る国民の不満
レフ・グトコフ氏 ロシアの社会学者で、2006年から民間世論調査会社レバダ・センター所長。モスクワ大学... レフ・グトコフ氏 ロシアの社会学者で、2006年から民間世論調査会社レバダ・センター所長。モスクワ大学卒。1946年12月生まれ、72歳。 プーチン大統領はなぜ、強力な政治指導者になり得たのか。 レフ・グトコフ氏(レバダ・センター所長):1990年代はロシアにとって厳しい時代だった。実質国民所得は半減し、エリツィン政権が進めた急進経済改革と改革派政治家への失望が増した。(1999年末の)エリツィン大統領の突然の辞任とプーチン氏の登場に、国民は期待と希望を膨らませた。国内のほぼすべての政党もプーチン氏を支持した。改革派は改革路線の継承を望み、共産主義者や国家主義者は彼が改革に歯止めをかけると期待した。 プーチン氏が政治の表舞台に登場した時期はたまたま、急進改革に伴う市場経済、市場原理が軌道に乗り始めた時だった。また、原油価格がたまたま上昇して国家財政が潤い、相当な額の社会政策費用を捻出できる