【沖縄戦:1945年4月20日】伊江島守備隊最後の総攻撃 第一防衛線の死闘─米軍戦車のハッチをこじあけ手榴弾を投げ込み戦車兵を殺害する日本兵たち 伊江島守備隊の最後 伊江島では早朝より米軍の砲撃が開始され、9時ごろから米軍は伊江島守備隊の戦闘指揮所がおかれている城山へ攻撃を開始した。守備隊は学校高地ならびに女山地区を主陣地として米軍へ最後の戦いを挑んだが、弾薬も欠乏し正午ごろには占領された。夕刻には戦線は城山を中心として半径300mまで狭まった。 井川守備隊長は19時ごろ最後の総攻撃を命令した。その趣旨は 敵上陸以来五日間、わが将兵は優秀装備を誇る十倍に余る敵軍を邀撃して連日連夜勇戦奮闘敵に多大の損害を与えたるも我もまた将兵相次いで斃れ、弾薬は欠乏を告ぐるに至れり ここにおいて、残存せる全兵力を挙げて今夜半を期し敵に最後の鉄槌を加えんとす (戦史叢書『沖縄方面陸軍作戦』) というものであっ