仕事や学業で人工知能(AI)の知識が必要なことが増えてきた。AIを支える中心的な技術が機械学習だ。本特集では、AIの歴史と全体像から基本的な機械学習アルゴリズムのPython実装までを幅広く解説する。 機械学習のアルゴリズムは難しい…という印象をもたれがちですが、基本的なアルゴリズムは比較的シンプルなので、それほど難しくありません。 そこでこのPart 3では、scikit-learnなどのAIライブラリを使わずに、Pythonで線形回帰とk平均法を実現する方法を説明します。これらのアルゴリズムの実装方法はいくつかありますが、ここでは基本的な仕組みがよくわかるように、簡易的な方法で実装することにします。 線形回帰を実装してみよう 線形回帰の中でも最もシンプルな「単回帰」を実装してみます。 単回帰では、最小二乗法を使って、散布図の各データからの距離の2乗の総和を最小にする直線の式を求めます(