米アーカンソー州ファイエットビルにあるアーカンソー労働力センターで失業を申請するために並ぶ人々(REUTERS/AFLO) 「宿泊業は従業員を90%カットし、自動車販売店や飲食店も50~70%の人員を削減した」。米連邦準備理事会(FRB)が4月15日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)に、セントルイス連銀はそんな状況を寄せた。歴史の教科書でしか見たことのない大恐慌の光景である。 今回のコロナ不況は2008年のリーマン・ショックははるかに超えた。景気落ち込みはウォール街の暴落に端を発した「1930年代の大恐慌に匹敵する」。現在の世界経済を国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は、そう表現する。 今回は影響を免れる国などない。観光業、旅行業、ホスピタリティ産業、娯楽産業などに成長を依存している国々は、とりわけ大きな打撃を受けている。 仮にコロナの世界的流行が2020年後半に収まっ