記者会見する筒井信隆農水副大臣=17日夕、東京都千代田区、葛谷晋吾撮影 農林水産省は17日、南極海で実施中の調査捕鯨が反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)による妨害活動で1週間以上にわたり中断していることを明らかにした。再開の見通しは立っておらず、農水省は3月中旬までの予定を切り上げて船団を帰国させる検討を始めた。妨害で調査捕鯨を打ち切れば初めてになる。 筒井信隆農水副大臣は17日の定例会見で、「中断しているのは事実。現時点では何とか妨害しているSSの船を振り切って調査捕鯨を続けたいという気持ちだ」と話した。 農水省によると、今季は昨年12月初旬、捕獲した鯨を引き揚げる母船・日新丸(8044トン)など計5隻ほどで出港。同月下旬に南極海に到着した。SSの船は最も多い時で3隻。今年1月から発煙筒を日本の船に投げ込んだり、スクリューに絡ませようと進行方向にロープを投げ入れたりする妨害を始