また誰も、小さな命を救えなかった。 大阪府門真市で、生後3か月の藤山琉花(りゅうな)ちゃんが両親の虐待で死亡したとされる事件。体重約1300グラムの未熟児として産み落とされた琉花ちゃんについては、入院中から病院が両親の育児放棄(ネグレクト)の疑いを指摘、児童相談所や保健所に通報していた。しかし、関係機関は3月の退院後、一度も面会できず、この情報を生かすことができなかった。 捜査関係者や同市関係者によると、父親の郁弥(25)、母親の由衣(22)両容疑者は昨年9月末、同府大東市から門真市の賃貸マンションに転居。翌月、「仕事を辞め、貯金が底をついた」として生活保護を受け始めた。 琉花ちゃんが生まれたのは予定日より2か月早い今年1月25日で、由衣容疑者と共に病院に救急搬送され、入院。由衣容疑者は2日後に退院したが、その後、両親ともほとんど病院に姿を見せず、病院側は2月、府守口保健所に連絡。「ネグレ