自民党の谷垣禎一前幹事長は31日、安倍晋三首相と首相官邸で面会した。 谷垣氏が公の場に姿を見せるのは、2016年に自転車事故で負傷して以降初めて。党内では政界復帰を待望する声があるが、谷垣氏は記者団に「『老兵は死なず、消えゆくのみ』というのが一番適切ではないか」と否定的な考えを示した。 谷垣氏は電動車いすを自ら操作。幹事長在任中にけがをして党務に支障が出たことを首相にわび、「首相の存在感は高まっている。その重みを十分に踏まえて力を発揮してほしい」と伝えた。首相は「頑張ってほしい」などと激励した。 谷垣氏は16年7月、東京都内で趣味のサイクリング中に転倒し、頸髄(けいずい)を損傷。昨年10月の衆院選に出馬せず、政界を引退した。谷垣氏は今もリハビリを続けている。