五輪をどこで開催するのか。東京とイスタンブール(トルコ)、そしてマドリード(スペイン)の三都市による招致合戦が幕開けしたと、多くのマスコミが報じている。猪瀬直樹東京都知事が「スポーツの力で復興を後押しする」と述べるなど、「復興五輪」は開催目的のひとつとなっている。 なにが「復興五輪」だ、と筆者は言いたい。被災者ひとりの支援もできない都市に、五輪を招致する資格などあるのか。五輪招致で馬鹿騒ぎをしている影で、被災地から東京に転居した中学三年生が、都立高校の受験を拒否されたことを東京新聞が報じている。2013年1月8日付の同紙1面に掲載された「都立高校受験拒否 猪瀬知事『反省を』」という記事がそれだ。 福島から転居した中学三年生が、父親は福島で残って働き、都内では母親としか同居していないことから、都教育委員会が都立高校の受験を認めなかったことを、同紙は1月7日に報じた。入試要項では、「都外から都