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  • 特別寄稿:現実から遊離する経済学 2015年9月15日特大号

    ◇いま直面する「経済学第三の危機」 伊東光晴 (京都大学名誉教授) 二つのことからはじめます。 第一は話題になったトマ・ピケティのことです。彼はアメリカ経済学の現状を批判して歴史経済統計の世界に入り、先進国の不平等批判への道に進みました。アメリカ経済学の主流は、人間行動についての仮説の上に数理モデル──人によってはゲーム理論を用いた数理モデルを作り、展開し、次々に新しい定理を生むというもので、その仮説が、現実に照らして真であるかを問いません。 もちろん、その仮説が現実に照らして真であるかを問うたのは、1930年代末の「オックスフォード調査」(オックスフォード大学経済調査グループによる価格、利子率などの変化と投資、企業行動などとの関連性を調べる実態調査)などがありますが、これらを無視するのが、アメリカ経済学の主流です。オックスフォード調査などを重視すれば、現実遊離した演繹(えんえき)理

    特別寄稿:現実から遊離する経済学 2015年9月15日特大号
    neco22b
    neco22b 2015/09/16
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