1994年(平成6年)、東京で生まれ育った10歳の津村希は夢を追う父・徹に振り回される苦労のため子供ながらすっかり夢を持つことが大嫌いになり、幼児期に抱いていたケーキ職人への夢を封印する。そして津村一家は父の事業失敗に伴って夜逃げ同然で東京から能登半島の外浦村へIターンする。当初は土地の生活になじめず先の生活に不安がよぎった希だったが、居候先の老人桶作元治の地道な塩田作業に感動し、更に方言を習得する努力をして周囲から認められ、この地で再び幸せな家庭を取り戻す決意を固める。しかし父はほどなく東京へ出稼ぎに行ったきり家に戻らなくなり、希は母・藍子と弟・一徹との3人で桶作家に世話になりつつ生活し7年の月日が過ぎる(第1週)。 2001年(平成13年)、高校3年生になった希は輪島市役所職員を目指しつつアルバイトと家の手伝いで津村家を支える。ある日、東京で夢破れた父が再び姿を現わす。希は父に対し複雑