黒人差別、アジア系差別、今度は先住民虐待と、西洋の植民地主義にまつわる暗い歴史が厳しく問い直されている。最近、カナダで先住民の子供たちの遺体が大量に発見されて再注目されている残酷な同化政策の背景に、先住民研究者が光を当てる。 カナダの隠された歴史のおぞましい一面が、2021年5月27日、世界に衝撃を与えた。ブリティッシュ・コロンビア州にある旧「カムループス・インディアン寄宿学校」敷地内の墓標のない集団墓地で、先住民の子供215人の遺体が地中探査レーダーによって発見されたのだ。 カナダ先住民の子供たち15万人が、家族や部族から引き離されて寄宿学校に入れられた。トカムルプス(この地名の英語の呼称がカムループス)で遺体で発見された子供たち215人(最年少は3歳)もそこに含まれる。それは、先住民の部族をその歴史と文化もろとも解体し、未来を奪う大々的な植民地主義プログラムの一環だった。 そのためにカ