◇川崎・ボランティアセンターで救護 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町内で東日本大震災発生直後に「迷子」となり、川崎市中原区の「野生動物ボランティアセンター」で救護されていた三毛猫の飼い主が約1年3カ月ぶりに判明し、その元に戻った。「奇跡の再会」に飼い主もセンターも喜びに沸いている。 猫は6歳の雌「きなこ」、飼い主は原発事故で大熊町から福島県会津若松市に避難している女性(57)だった。6月25日、日本動物愛護協会などがつくる「緊急災害時動物救援本部」(東京都港区)の動物看護師、谷茂岡(やもおか)良佳さんが引き渡し役となり、きなこを女性の避難先の仮設住宅に送り届けた。 再会した女性は「間違いありません」と感激し、きなこも女性の足に顔をなすりつけ、のどを「ゴロゴロ」と鳴らしたという。谷茂岡さんは「飼い主も猫も、とても幸せそうだった」と笑った。 昨年3月11日の震災発生直後、きなこは大熊