1955年頃、この地を訪れて偶然に歯神「三王清兵衛」に遭遇しました。 都心より国道4号線(日光街道)を北上、千住大橋の手前を右折、数百mに日枝神社はあります。 隅田川沿岸に位置し、現在の中央区と江東区に挟まれた河口より約10kmさかのぼった地点です。陸路・日光街道とあわせ水路の便もよかったため、早くから開発された土地でした。 天正18年頃(1590年)に江戸に入部した徳川家康によって、文禄3年(1594年)に千住大橋が架けられ、千住下宿は江戸の玄関として賑わったと伝えられています。 初めてこの祠に遭遇した当時の記憶では、四つ辻の一隅に建てられていた古びた小祠の上部に、横幅約1mほどの額が掲げられていました。額には一人の武士が白鉢巻きに白袴をつけ、もろ肌脱ぎの姿であぐらをかいて、右手に逆手に持った大刀で今にも切腹しようとする姿が描かれていました。そしてその左側に次のような意味のことが記されて