“新型コロナウイルスによって失ったもの”とどう向き合う? 僧侶・藤田一照さんを訪ねて気づいた「自分が落ち着ける場所」の大切さ/生湯葉シホ 年下の友人が先日、20歳になった。彼女の住んでいる街では新型コロナウイルスの感染拡大の影響で成人式が中止になり、「久しぶりに会えるね」と言い合っていた中学校のグループLINEは、中止が発表された日の翌日からぱったり止まってしまった、という。 成人の日の当日、彼女のTwitterには「ほんとなら今ごろ振袖着てたのにな~」「成人式はだめだけど大人の飲み会はいいんかい」「GoToってなんやったん……」と、やりきれない気持ちを吐き出すようなつぶやきが溢れていて、そうだよね、本当にそうだよね、と思わず頷かずにはいられなかった。 「自粛」と「経済活動の促進」という両極の指示が旗揚げゲームのようにめまぐるしく入れ替わり続けたこの1年のあいだに、私たちは本当にいろいろな