――これだけ厳しい見方がどうしたら追い風に変わるんでしょうか。社会の状況次第とはいえ、スポーツ界やオリンピック委員会側から社会への働きかけも必要ではないかと感じます。例えば、新国立競技場をワクチン接種の会場として活用するというような。 為末 人それぞれオリンピック開催のリスクの捉え方は全然違うと思います。こういうのは両論になりにくく、どちらかに振れやすい。特にオリンピックは浮動票が多い印象があります。彼らはオリンピックがきて嬉しいと言っていた人であり、コロナだからオリンピックをやってる場合じゃないと言う人でもある。 感覚的には4、5割がシーソーのような感じで揺れていて、たとえば五輪大国のアメリカが「開催するぞ」となったら、途端に楽観論が出てきて空気が変わるような気もします。 ――今は選手側にも東京オリンピックについて語るのが憚られるような雰囲気があるだろうと思います。 為末 そうですね。そ
![東京五輪への厳しい世論は変わるのか? 為末大と考えた「五輪を目指すなとまで言われたら…ちょっと怖いですよね」(雨宮圭吾)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bcf2771dee02771e9477fcb981bfca35a4b3308c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fb%2F0%2F-%2Fimg_b094b6e899fe07aad355f5fb64716d3142837.jpg)