目的と手段を取り違えるな 事業仕分けの結論に対して、計算基礎科学コンソーシアムという科学者グループや、国立大学の理学部長も反対を表明した。コンソーシアムの「緊急声明」は次のように訴えている: スーパーコンピュータは現代の科学技術全体において主要な位置を占める。半導体技術は、通信・物流・医療など国民生活のあらゆる場面で役立っているのは周知のことだが、その基盤にあるのはスーパーコンピュータなどで用いられる最先端の技術であり、それは数年後には広く社会で応用される。[中略]実験や観測で調べることのできない領域を探索するための唯一の方法はスーパーコンピュータを使ったシミュレーションであり、国際的にもこのような認識のもとでスーパーコンピュータの整備強化が進められている。 ここではスパコンは半導体技術を進歩させるための技術開発なのか、それとも科学的なシミュレーションを行なう学術研究の手段なのかという位置