南米コロンビアのノーベル文学賞作家ガルシア・マルケス氏の小説をメキシコの制作会社が映画化しようとしたところ、小児性愛や児童買春を美化することになるとして市民団体が批判。制作者側も「事前検閲だ」と反発し、撮影が延期される事態になっている。 原作の「わが悲しき娼婦たちの思い出」は、90歳の誕生日に娼家(しょうか)の女主人に14歳の少女を紹介してもらった男性の恋の物語。地元メディアなどによると、市民団体は映画化されれば、いずれはテレビでも放映されることになり本よりも影響力が大きいと懸念。犯罪の教唆・擁護を禁じた刑法に違反するとして5日、検察当局に告発した。 これを受け、映画制作を財政支援する予定だったメキシコ中部プエブラ州当局が支援を取りやめたため、同州で26日に始まる予定だった撮影は延期された。(共同)