流れ橋を流しません――。昨秋の台風18号で流失した木津川の「流れ橋」(京都府八幡市―久御山町)が15日から、修復工事に入る。 時代劇のロケ地として知られる木製橋は、1953年の設置から計17回流されており、管理する府は、橋げたを5メートルずつつないで、増水時もいかだのように浮かぶ「ユニット化」工法を全面導入する。府は「木材の流失を防ぎ、名所を守りたい」としている。 自転車・歩行者専用の府道で、正式名「上津屋(こうづや)橋」(全長356・5メートル、幅3・3メートル)は、橋げたが32〜50メートルの八つの「塊」に分かれる構造。この橋げたが橋脚とワイヤで結ばれ、増水時に流されても回収できる仕組みだったが、サイズが大きいため、水流にのまれて、橋板が失われることが多かったという。 昨年も橋げたの一部が流れ、橋板約1700枚のうち230枚が流失、破損し、橋脚4基も崩れた。 ユニット化は、橋げたを約5