島田紳助が引退し、今、テレビ界の「お笑い」は曲がり角にさしかかっている。特に、昼の「お笑い」番組の視聴率低下が顕著だが、いま視聴者はテレビに何を求めているのか。作家で五感生活研究所の山下柚実氏の視点は、こうだ。 * * * 今、お昼に話題を集めているテレビ番組、TBSの『ひるおび!』。7月の平均視聴率6・3%、7月19日には第2部が9.0%を獲得し、同時間帯民放首位・番組過去最高を記録したとか。 その番組内容をみてみると――。たとえば先週、野田政権が誕生した14日のテーマは「首相の所信表明演説」。演説の内容をぎっしりと細かい文字にしてボード化。ゲストには政治家と政治評論家を呼び、弁護士と三人で、その演説内容を多角的に分析していました。主婦相手の時間帯などとお茶の間をナメていない。本格派です。 一方、同じ日同じ時間帯の『笑っていいとも!』にチャネルを移すと……。お笑い芸人がズラリと並んで悪ふ