ゲリラ豪雨という言葉が生まれてからの夏の空は、思春期の少女よりもうつろいが激しい。男にゃとうてい理解できない。 梅雨も明けたある日のお昼時、僕は自宅から40分くらいの所にラーメンを食べに行っていた。最寄り駅から徒歩15分~20分というところにあるその店は、交通の便が悪いのにお客さんがひっきりなしに来るという所。 ラーメンのおいしさは思春期の少女でも男でもわかるもので、そのとんこつラーメンは食べてて嬉しくなっちゃうものだ。 天気が心配だったが夕方から荒れるかも、ということだったので傘を持たずに行ったのだけれども。 ラーメンの替え玉を3回している間に、どうやらひどい雨が降って、そして去ったらしい。固めに茹でて貰った麺と戯れているときには外の雨なんて気づかなかったけれど、ごちそうさま美味しかったよ!といって店を出ると、さっき乾いていたアスファルトから何とも言えない香りが出ていて、そして湿っている