農業がいま劇的な変貌をとげようとしている。農家の息子や脱サラ組が「農業労働者」のような仕事のやり方を改め、自ら作物を売り、加工することを覚えて法人へと脱皮。現場の作業員を増やし、少しずつ規模を拡大してきた。つぎの目標は本格的な企業経営の実現。その課題に応えるため、新卒の採用を模索し始めたのだ。 まずは2月23日に都内の霞が関ビルで開かれた農業向けの就活イベントのアンケート結果から見ていただこう。参加した学生は約70人。黒のリクルートスーツを着込み、一見したところ、ふつうの企業の就活イベントとなんら変わりはない。農業界からは8法人のトップが出席し、面談に応じた。 主催したコネクト・アグリフード・ラインズ(東京都港区)が、イベントが終わった後に学生にアンケートしたところ、希望職種でもっとも多かったのが、「経営企画」で33人。次が「企画(商品など)」の24人で、さらに「マーケティング」が23人で