連載『そんなこと言うんだ』は、日常の中でふと耳にした言葉を毎回1つ取り上げて、その言葉を聞き流せなかった理由を大切に考えていくエッセイです。#2は、とあるギャル3人組のお話。綺麗にまとまった美談ではないけれど、「友達」という関係性について改めて考えさせるエピソードです。 大学入学から1年くらいの間、イタリアンレストランでアルバイトをしていた。 店内にはカンツォーネが流れ、壁にはルネサンス期の絵画が掛けられている。本場ミラノ風の味付けを再現したドリアのほか、ボロニア風のミートソース、シシリー風のタラコソース、パルマ風のトマトソースなど、パスタも充実。付け合わせには本格的なエスカルゴのオーブン焼きや、小エビをふんだんに盛り付けたサラダを提供する。 今回のテーマは、そのレストランで働いているときに耳にした一言だ。 ■地獄のテーブル ある日、3人組の女性客が来店した。 ギャルだ。3人とも。わかりや