信州大学特任教授であり、法学博士・ニューヨーク州弁護士である山口真由さん。東大卒の才女として様々なメディアで活躍するが、Twitterでのつぶやきはコミカルで飾らないものが多い。そんな意外な「素顔」を率直に綴っていただく本連載。 今回は、「女友だち」というものに懐疑的で、本音を言うことができなかった山口さんが、歳を重ねて知った「女同士だからこそ」のつながりの強さについて書いていただきました。 仲の良い女友だちとの集まり 大通りに面したお店は一面ガラス張りだった。 コンクリート打ちっぱなしの床に、対照的に木目調のテーブルと椅子が並ぶ。濃紺に和柄のそろいの制服を着た店員が揃って頭を下げる。通された奥のテーブル席で、先に来ていたさやかと紀子が手を振っている。 さやかの形のよい指先で、ビタミンカラーに彩られた爪が際立つ。商社マンの父の転勤に付き添って、思春期を東南アジアで過ごした彼女は、原色を使い