ライフル銃が並ぶ米ユタ州の店舗 Bloomberg 私たちには理解できない、世界一の超大国アメリカの全貌に迫る連載「日本人の知らないアメリカ」。前編に引き続き、なぜアメリカ人が銃保有を禁止しないのかについて、考えていきたい。 前編はこちら>> これまでの連載はこちら>> 銃の保有を禁止するためには憲法改正が不可欠 アメリカで銃保有の禁止の議論が進まない背景に、「アメリカ憲法修正第2条」の存在がある。 憲法修正第2条には、「武器保有権」が規定されている。そこには「規律ある民兵団は自由な国家の安全にとって必要であるから、国民が武器を保有し携帯する権利は侵してはならない」と書かれている。成立は1791年。アメリカ独立から15年後のことである。 「民兵団」は英語で「militia」という。独立戦争の当初、連邦軍は存在せず、州兵と民兵が主戦力であった。民兵の別名は「ミニットマン(minute man