「戦後レジームの脱却」、ということが言われています。言わずもがな、安倍内閣が掲げる金看板。先の第1次内閣のころほど表立って言わなくなっているように見えるのは戦術でしょうが、それでも、いまだ安倍さん自身の政治家としての課題として、おそらく最重要事項であることは間違いない。 もちろん、これをめぐっていろいろ異論異見が山ほど出てきているのも、何も今に始まったことでもない。いや、先の第1次安倍内閣がそれまでの歴代自民党政権に比べてもいささか異様に感じられるほど、新聞やテレビ以下のマスメディアから集中砲火を食らって事実上政権から引きずり下ろされたような形になった、その理由というのも、最も焦点距離を引いたところでは、この「戦後」レジュームの脱却ということを前面に、ちと馬鹿正直に見えるくらい率直に掲げてしまったことが大きかったんじゃないか、と思っています。 ことほどさように、「戦後」を「疑う」、というこ
