台北で11月6日、米大統領選のテレビ番組を放映しているレストランをのぞき込む男性(ロイター)米国のトランプ次期政権が掲げる「米国第一」主義は、台湾海峡情勢を不安定化させるリスクもはらむ。 「台湾はわれわれの半導体事業を盗んだ。そして彼らは(中国の脅威からの)保護を求めている」。トランプ氏は10月下旬、台湾への不満をあらわにした。 7月には「台湾は9500マイル(約1万5千キロ)離れている。中国からは68マイル(約109キロ)だ」と台湾防衛に懐疑的な姿勢まで示した。
米CNNテレビは15日、トランプ次期大統領が連邦捜査局(FBI)長官に元国防総省幹部のカシュ・パテル氏の指名を検討していると報じた。議会襲撃事件などで起訴されたトランプ氏の熱烈な支持者で、FBIの解体を訴えている。指名されたとしても上院で人事承認されるかどうかは不透明だ。 FBI長官の任期は大統領より長い最大10年。トランプ氏は1期目の2017年に指名したクリストファー・レイ現長官を解任する方向で調整しているという。 パテル氏は、今年9月放送のポッドキャスト番組で、自身に権限を与えられれば「初日にFBI本部を閉鎖する」と述べていた。本部の建物は米政府を操るエリート層らで形成する「ディープステート(闇の政府)」の博物館にすると主張し、FBIの本部職員を全米各地に送り、警察として犯罪捜査に当たらせる考えも示していた。(共同)
【ワシントン=大内清】トランプ次期米大統領(78)は14日、自身の個人弁護士を務めるトッド・ブランチ氏を次期政権の司法副長官に指名すると発表した。前日には共和党トランプ派の急先鋒(せんぽう)であるゲーツ下院議員を司法長官に起用すると発表しており、自身に忠誠を誓う人物らで司法省の支配を固める姿勢を鮮明にさせた。 ブランチ氏は、トランプ氏が大統領経験者として初めて有罪評決を受けた不倫口止め料を巡る会計不正処理事件で同氏を弁護。トランプ氏が2020年大統領選での敗北を覆すために各州の開票作業に干渉したなどとして起訴された事件などでも弁護団に参加している。「攻撃的な弁護スタイル」(米メディア)で無罪を主張し、トランプ氏から厚い信頼を得てきたとされる。 司法省は連邦捜査局(FBI)などの法執行機関を傘下に置くほか、移民問題を巡る法的な手続きや審査にも大きな権限を持つ。ブランチ氏には、長官に指名される
セブン&アイ・ホールディングスがイスラエルで展開するコンビニ全8店舗を、7月末までに閉店していたことが12日、分かった。イスラム原理主義組織ハマスなどとの戦闘が続き、事業を継続するリスクが高いと判断した。 帝国データバンクによると、昨年10月の戦闘開始以降、イスラエルからの日系企業に関する大規模な閉店や撤退が判明したのは初めて。 セブンは昨年1月、米国のグループ会社などと、商都テルアビブにセブン―イレブンの1号店を出店。5、6年でイスラエル全土に広げる計画だった。各店舗では米国セブンで代表的なシャーベット状の飲料「スラーピー」やユダヤ教の戒律に沿った食品などを販売していた。現地の日本人社員は全員退避した。
米ロアノーク大学の競泳女子選手とともに女子スポーツからの男性排除を訴えるトランプ氏=2日、バージニア州セーラム(AP) 米大統領選で勝利した共和党のトランプ次期大統領は、経済や移民問題のほか、民主党候補のハリス副大統領のLGBT政策に対して「性別は2つだけ」「女子スポーツから男性を締め出す」と主張していた。スポーツに携わる女子選手や選手の父母からは、トランプ氏の「女性を守る」姿勢を評価する声も多く寄せられ、返り咲く勝因の一つになったとの指摘もある。民主党内からはハリス氏の政策が過激だったと反省する声も出ている。 「女性守るトランプ氏に感謝」FOXニュースによると、トランプ氏は選挙戦大詰めの今月2日、南部バージニア州セーラムで開かれた選挙集会に地元ロアノーク大学の競泳女子部員らを招待した。選手らは「女子スポーツからホットドッグ(男性器)を排除せよ」と書かれたTシャツを着ていた。 チームでは昨
30年以上にわたり日本人になりすまし、諜報活動をしていたロシア人の事件を報じる平成9年7月30日付本紙 平成9年、アジア系ロシア人の男が、昭和40年ごろに失踪した福島県の男性の身分を乗っ取って成りすます「背(はい)乗り」で30年以上にわたり諜報活動を続けていた疑いが浮上する。男はロシアのSVR(対外情報局、旧KGB)に所属していたとされる。 男は男性の名前で翌41年に東京都内の貿易会社に就職。海外出張と称して国内外を行き来し、政治、経済、軍事の情報を集めたとみられる。事情を知らない日本人女性と結婚するなど、表向きは日本人商社マンとしての人生を送っていた。 警視庁公安部は平成9年7月、男が住んでいた東京都練馬区のマンションを捜索。驚くべきスパイ活動の一端が判明した。男は自宅で高性能短波ラジオでモールス信号を受信し、文章に置き換えて指示を受けていたほか、窓や机の引き出しに髪の毛などを置き、髪の
石破茂首相は7日午前、米大統領選に勝利したトランプ前大統領と電話会談を行った。首相は会談後、官邸で記者団に「日米同盟をより高い次元に引き上げていこうと一致した」と述べた。トランプ氏について「非常にフレンドリーな感じがした。これから先、本音で話ができる方だという印象を持った」とも語った。 首相は会談で「合衆国を再び偉大にという訴えが、多くの合衆国国民の賛同を得たことに敬意を表する」と伝えたことも明かした。 対面での会談を早期に実現することでも一致した。首相は11日召集の特別国会で首相に再び指名されれば、15日以降、南米で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する予定。首相は11月後半にも訪米し、トランプ氏と会談する日程を模索している。
米大統領選の開票が進む中、欧州の米大使館で在留米国人や関係者らが開票速報を見守る「観戦パーティー」の中止が相次いでいる。民主党員の大使たちが共和党候補のトランプ前大統領当選の可能性を危惧したとみられる。米政治専門サイト「ポリティコ」が報じた。 英、仏、ドイツ、ベルギーの米大使館が中止を決めた。トランプ氏とヒラリー・クリントン元国務長官が争った2016年の大統領選の際、ベルギーの米大使館で開かれたパーティーでは、出席者がワインやつまみを楽しみながら、巨大テレビ画面に流れる開票結果を見守った。しかし、大勢がトランプ氏に傾くと雰囲気は暗くなり、涙を流す女性もいたという。 ある外交官は「16年は悲惨だった。トランプ氏の新たな勝利を見たいという気持ちはない」と、ポリティコに語った。 ◇ 東京の米大使館も観戦パーティーを行わない。16年には日米の財界人や在日米国人ら約200人を大使公邸に招いて開票を見
産経新聞「正論」メンバーで評論家の西尾幹二(にしお・かんじ)氏が1日、老衰のため死去した。89歳。葬儀・告別式は家族葬で執り行う。後日、お別れの会を開く予定。 東京都生まれ。東京大文学部を卒業後、同大大学院修士課程修了。静岡大講師などを経て、昭和50年に電気通信大教授に就任した。ニーチェやショーペンハウアーといった19世紀ドイツ思想史研究の第一人者としても知られた。作家の三島由紀夫らとも親交を深め、文芸評論家として文壇にも活動の幅を広げた。 先の大戦で日本とドイツの戦争責任を同一視する論調を批判し、戦後補償などについて保守の立場から論陣を張った。戦勝国が一方的に敗戦国を裁いたとの認識の下に東京裁判の不当性を訴え続けた。平成6年に第10回正論大賞を受賞した。 近現代史を中心に日本をことさら悪く描く「自虐史観」の是正にも力を注いだ。平成9年には、教科書の正常化を目指して「新しい歴史教科書をつく
「レプリコン」というタイプの新型コロナウイルスワクチンに関し、繰り返し科学的根拠のない誹謗中傷を受けたとして、東京の製薬会社が、立憲民主党の原口一博氏(65)に損害賠償などを求め、東京地裁に近く提訴すると明らかにした。原口氏は衆院佐賀1区で当選後の28日、取材に「東京の弁護団と議論する」と述べた。 製薬会社は「Meiji Seika ファルマ」。原口氏は演説会などで「遺伝子製剤が認可された。実験台となるのは日本人」などと主張し、著書でも同社名を取り上げていた。 同社は「国と取り組んできた公衆衛生向上への取り組みが攻撃された」と説明。警告文を送ったが、改善が見られず提訴に踏み切るとしている。 同社によると、レプリコンは、投与したメッセンジャーRNAが細胞内で複製される新しいタイプのワクチンで、米企業と共同開発。昨年11月、日本での製造販売承認を世界で初めて受けた。
ロングセラー絵本「ねないこ だれだ」などで知られる絵本作家のせなけいこ(本名・黒田恵子=くろだ・けいこ)さんが23日午後10時52分、老衰のため神奈川県の自宅で死去した。92歳。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を開く予定。 東京都出身。童画家の武井武雄に師事し、昭和44年「いやだいやだの絵本」4冊シリーズでデビューした。貼り絵を使ったユーモアと温かみのある作風が特徴で、同シリーズの「ねないこ だれだ」は世代を超えて読み継がれる代表作に。表紙の白い「おばけ」は、せなさんの作品のトレードマークになった。同作はサンケイ児童出版文化賞を受賞した。 「あーんあんの絵本」4冊シリーズの「ルルちゃんのくつした」などに登場する女の子は娘がモデルで、自身の育児経験を基に子どもの姿を生き生きと描いた。主な作品に「めがねうさぎ」シリーズ、「おばけのてんぷら」など。
補聴器の代わりになるアップルのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro2(エアーポッズプロ2)」。iPhone(アイフォーン)を使って、自宅で気軽に聴力検査を受けられる。5分間のテストで難聴かどうか特定できる(寺河内美奈撮影) 米アップルはワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 2(エアーポッズプロ2)」で、難聴者の聴覚を補助する新機能を週内に日本で提供することを産経新聞の取材で明らかにした。国内で医療機器として認可が下りた。軽度から中等度の難聴に対応し、補聴器の代わりとなる。一般の補聴器は高価だが、アップルのイヤホンは割安で、市場に変革をもたらす可能性がある。 アイフォーンで聴力検査 自動で音を調整アップルは9月に米国で聴覚補助機能を発表。日本でも聴覚機能を補助するソフトウエアの認可を申請していた。日本や米国などで週内に提供を始める。 新機能は軽度から中等度の難聴者をサポートする。
自らの性暴力被害を公表したジャーナリスト伊藤詩織さん(35)が初監督を務めたドキュメンタリー映画を巡り、伊藤さんの元代理人弁護士らが21日、東京都内で記者会見し、裁判以外で使用しないと誓約した映像を無断使用するなど、問題があると指摘した。 会見した西広陽子弁護士は「訴訟のルールにのっとり提出されたものを目的外使用すれば、証拠の少ない性被害での証言や映像提供者がいなくなってしまう」と述べた。「多くの性被害者らが声を上げられる社会になるために、承諾を得てほしい」と対応を求めた。 映画は「ブラック・ボックス・ダイアリーズ」で、性暴力を自ら調査した様子を描き、4月のサンフランシスコ国際映画祭で審査員特別賞を獲得した。 弁護士らによると、現場となったホテルの防犯カメラ映像を「裁判以外に使用しない」との誓約書を出して提供を受けたのに、無断で使用。また、刑事事件の捜査の問題を告発した捜査員の音声を加工せ
夜の大阪・ミナミ。周辺の雑居ビルには、ラウンジやホストクラブなどがひしめく=10月4日午後10時20分、大阪市中央区(木津悠介撮影、写真は本文とは関係ありません) 「一撃講習」。大阪府警に摘発されたあるホストのパソコンに、そんなファイルが保存されていた。名前から連想されるような迷惑客の撃退法ではない。ナンバーワンにのぼり詰めるためのハウツーとも違う。「一撃」とは一見客の接客法。たった1回の来店で「最大限の売り上げを作る方法」をうたっているが、なんのことはない、中身は違法行為のオンパレードだ。こんなマニュアルを渡されて、実践するホストがいるはずが…。 常連客でなくても…社会問題になっている悪質ホストの典型的なやり口は、客に多額の売掛金(ツケ)を背負わせ、性風俗店などで働かせて回収するもの。だが、これは足しげく通ってもらうのが前提で、そもそも一見客には通用しない。 「一撃講習」は、本来もうけに
首相官邸に突っ込もうとした車を調べる警視庁の捜査員ら=19日午前6時45分ごろ、東京都千代田区(大渡美咲撮影) 東京都千代田区永田町の首相官邸や自民党本部に火炎瓶や発煙筒のようなものが投げられた事件で、警視庁に逮捕された埼玉県川口市の職業不詳、臼田敦伸容疑者(49)は、交流サイト(SNS)上で、選挙の供託金廃止を訴えていたことが19日、分かった。 臼田容疑者のものとみられるアカウントは、SNS上で「なにが首相公選制だよ。その前に制限選挙をどうにかしろ。選挙供託金制度を廃止しろ」「300万円供託しなければ立候補できない選挙なんて何回やったって意味がない」などと投稿していた。 さらに、「暴れる力で社会を変えよう」などとも投稿していた。選挙への立候補を目指していたとみられ、報道機関などに自身の経歴を書いた調査票を送るなどしていた。 また、関係者によると、臼田容疑者は、過去に関西電力大飯原発3、4
27日投開票の衆院選に立候補している立憲民主党の新人候補が参加した公示前の集会で、法政大の田中優子前総長(72)が先の自民党総裁選で高市早苗氏が決選投票に残ったことについて「安倍(晋三)さんが女装して現れた」などと発言した。田中氏はTBS系報道番組「サンデーモーニング」の出演者で、同番組をめぐってはジャーナリストの青木理氏が自民支援者への「劣等民族」発言で同番組を含む地上波番組の出演を自粛したばかり。ネット上では批判の声も上がっている。 この集会は市民団体主催で、13日に東京都八王子市内で開かれた。田中氏は先の自民党総裁選で高市氏が決選投票に残ったことについて、「あ、まずいと思った。日本の歴史に残る最初の女性の首相がこの人だったら、ちょっと恥ずかしいでしょ」と指摘し、こう述べた。 「安倍さんが女装して現れた。言っていることは安倍さんそのものだ。女性がどういう歴史を歩んできて、どんな目に遭っ
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故を巡り、現場の安全対策を検討している沖縄県議会の土木環境委員会で、玉城デニー知事を支持する県政与党会派が事故当時の状況を捉えたカメラ映像の閲覧を拒否したことが明らかになった。保守系の県議からは「県民の不信を招きかねない」との声が上がっている。 事故は6月28日、辺野古移設工事に使う土砂を搬出する名護市安和(あわ)の桟橋前の路上で発生。桟橋から左折して国道に出ようとしたダンプカーが、同市の男性警備員=当時(47)=と抗議活動中の70代の女性に衝突。警備員は死亡し、女性は重傷を負った。 産経新聞が政府関係者から入手した映像には、別の抗議者に対応していた警備員の後方から足早に近づいてきた女性が、国道に向かって徐行するダンプカーの前に出る様子が映っていた。 ダンプカーの
1994年に米ハワイ州で占い師の藤田小女姫(こととめ)さん親子を殺害したとして終身刑で同州の刑務所に収監されていた福迫雷太受刑者(59)が、首などから血を流しているのが見つかり、14日に死亡が確認された。地元捜査当局は、同じ監房にいた受刑者が刃物のような物で刺した疑いで調べている。地元メディアが報じた。(共同)
国連総会第1委員会で発言するイスラエル外務省のシャハール戦略問題担当審議官=7日、米ニューヨーク(国連ウェブテレビから) イスラエル外務省のシャハール戦略問題担当審議官は、イスラム原理主義組織ハマスによる奇襲から1年の7日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会第1委員会で、日本の伝統的な技法「金継ぎ」を引き合いにユダヤ人の苦難の歴史を語った。 金継ぎは、破損した陶磁器を漆を使って修繕し、金粉などで仕上げる技法で、室町時代に盛んになったとされる。 シャハール審議官はハマスやミサイル攻撃を行ったイランを非難した上で、「日本の芸術である金継ぎについてお話ししたい」と言及。「金継ぎは、壊れた陶磁器が以前よりも強く美しく修復される。そして継ぎ目を隠さない」と紹介した。 「金継ぎはユダヤ人にふさわしい。私たちも傷を隠さず、何度壊されても再生する。生き、愛し、繁栄し、克服するという私たちの意志は砕
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