ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (9)

  • 地球温暖化が進んだ時、我々はどこに逃げるべきなのか?──『気候崩壊後の人類大移動』 - 基本読書

    気候崩壊後の人類大移動 作者:ガイア・ヴィンス河出書房新社Amazon暑い日が続く今日この頃。日国内は避暑で逃げようにも北海道ですら歴史を更新する猛暑が続き、どこに行けばいいのかと途方にくれてしまいそうになる。しかも、地球温暖化は続くのだ。このままだと、国外に居住地を移す人も増えてくるだろう。 書『気候崩壊後の人類大移動』は、そうした「人類大移動」の未来について書かれた一冊だ。我々はいつ、どこで、誰が移住を強いられるのか。我々はどこに行くべきなのか。また、そんなにたくさんの人類が移動することに現行のシステムはとても耐えられそうにないが、では今後世界はシステム・運用方法をどうかえていけばいいのだろうか。書は国境問題や移民政策、糧問題にジオエンジニアリングに都市計画まで、気候変動をとっかかりに無数のジャンルを網羅し検証していく科学ノンフィクションで、暑さに参ってしまっている人にオススメ

    地球温暖化が進んだ時、我々はどこに逃げるべきなのか?──『気候崩壊後の人類大移動』 - 基本読書
    netcraft3
    netcraft3 2023/08/27
    富裕層は国境を越えて移動しやすいだろうけど貧困層は…。みたいな対立が激化しそう。
  • 暗殺作戦、苦難のすべてがこの一冊にまとまった、圧倒的な密度を誇る大著──『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』 - 基本読書

    イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上) 作者:ロネン バーグマン発売日: 2020/06/04メディア: Kindle版イスラエルの諜報機関──モサド、シン・ベト、アマンの3機関はその能力の高さから世界中に恐れられている。何より暗殺の作戦数が豊富で、一説によるとイスラエルがこれまで国として行ってきた暗殺作戦は2700件にも及ぶという。イスラエルが国として成立したのが70年前の1948年であることを考えると、驚異的な数といえる。 というわけでこの『イスラエル諜報機関』は、そんなイスラエルの諜報機関がこれまで行ってきた暗殺作戦を、その最初期から現代に至るまで丁寧に追った一冊になる。イスラエルの諜報機関の情報って公開されてんの?? と疑問に思ったが、やはりまったく公開されていないみたいで、国防省に調査協力を求めても無意味。イスラエルの各情報機関に、法律の規定に基づいて過去の文書の資料開示を要求す

    暗殺作戦、苦難のすべてがこの一冊にまとまった、圧倒的な密度を誇る大著──『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』 - 基本読書
    netcraft3
    netcraft3 2020/06/17
    これは読みたい
  • 脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 - 基本読書

    神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源 作者: E.フラー・トリー,寺町朋子出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2018/09/27メディア: 単行この商品を含むブログを見る神は脳がつくったとはいうが、だいたいの感情や概念は脳が作っとるじゃろと思いながら読み始めたのだが、原題は『EVOLVING BRAINS, EMERGING GODS』。ようは「具体的に脳が進化していく過程でどの機能が追加された時に、神が出現したのか?」という、人間の認知能力の発展と脳の解剖学的機能のを追うサイエンスノンフィクションだった。神は主題ではあるが、取り扱われるのはそれだけではない。 認知能力が増大した5つの変化 書では主に、認知能力が増大した5つの重要な段階を中心に取り上げていくことになるが、最初に語られるのはヒト属のホモ・ハビリスである。彼らは230万年前から1

    脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 - 基本読書
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    netcraft3 2018/11/11
    『神々の沈黙-意識の誕生と文明の興亡』を思い出した。読んでみよう。
  • 英語のスペリングはなぜこんなにも予測不可能なのか──『スペリングの英語史』 - 基本読書

    スペリングの英語史 作者: サイモン・ホロビン,堀田隆一出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/09/21メディア: 単行この商品を含むブログを見る日語でさえ単純な誤字、勘違いからくる漢字、送り仮名ミスが多発するというのに英語のスペルなんかろくに綴れもしない僕がいうのもなんだが、英語のスペリングはなかなか難しい、というより間違えやすい。color/colour,center/centreなどのようにアメリカ英語とイギリス英語が異なるということもあるし、複数形、単数形などやたらとややこしい。potato(ポテト)の複数形はpotatosではなくpotatoesだ。 別にesがつこうがsがつこうがどっちだっていいじゃねえか、と中学生ぐらいの時に思ったものだったが、これがどっちでもよくないのである。たとえば第44代アメリカ合衆国副大統領ダン・クエールはpotatoesの単数形を「po

    英語のスペリングはなぜこんなにも予測不可能なのか──『スペリングの英語史』 - 基本読書
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    netcraft3 2017/10/15
    自分も英語の語形変化は法則性が乏しいので全パターン憶えるしかないのかと不思議に思ってた。日本語にもそういう部分はあるけど。
  • テクノロジー信仰への解毒剤──『テクノロジーは貧困を救わない』 - 基本読書

    テクノロジー貧困を救わない 作者: 外山健太郎,松裕出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2016/11/22メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る 外山健太郎さんという、日人名の方が著者だったので最初日語のと思い読み始めたのだが、文章に違和感を覚え表紙をよくみたら翻訳だった。だからどうだという話ではないのだが、書はマイクロソフト・リサーチ社でインドを筆頭とした貧困地域のためにテクノロジーを活用する仕事を行っていた著者による、体験記である。 インドはITの超大国とは言われるものの、その能力を持っているのは僅かな人々に過ぎず多くの人(8億人)は1日2ドル未満で暮らしている。能力格差、収入の格差、だいぶ前に廃止されたはずのカースト制度の影響も依然として残っている。IT技術の習得による、就職先も国内に存在している。著者を含むプロジェクトチームは、教育の現場にIT

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    netcraft3 2017/02/11
  • 数学的原理に裏打ちされたファンタジー小説──『精霊の箱: チューリングマシンをめぐる冒険』 - 基本読書

    精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険 作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る精霊の箱 下: チューリングマシンをめぐる冒険 作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る書は副題にチューリングマシンをめぐる冒険とあるように、「チューリングマシン」について、その諸原理や応用問題を取り扱った一冊である。チューリングマシンとは計算を数学的にモデル化するために生み出されたもので──と説明を始めたらキリがないので一旦終わるが、それと同時に、書は「格ファンタジー」でもある。 ベストセラー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』を筆頭として、ストーリー仕立てで現実の経営論や

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    netcraft3 2016/10/30
  • 幽霊を見るとき実際には何を見ているのか──『幽霊とは何か──500年の歴史から探るその正体』 - 基本読書

    幽霊とは何か──500年の歴史から探るその正体 作者: ロジャー・クラーク,桐谷知未出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2016/07/25メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る書名だけだとどういうなのか掴みきれず、おそるおそる読み始めたのだが、第一章の最後を『これは、幽霊が存在するかどうかについてのではない。わたしたちが幽霊を見るとき実際には何を見ているのか、どんな物語を伝えあってきたのかについてのだ。』と締めており「これなら安心して読めるな」と読み進めた次第である。 書は副題にもある通り、おおよそ500年の歴史の中「イギリスで」、どのように幽霊があらわれ、人々がそれを体験してきたのかが語られるイギリスの幽霊史といった感じのである。とはいえ幽霊はいつの時代にもいる。古代ギリシャの幽霊はぼんやりとした影のようなもので生者に影響を及ぼす力はなかったし、王政復古

    幽霊を見るとき実際には何を見ているのか──『幽霊とは何か──500年の歴史から探るその正体』 - 基本読書
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    netcraft3 2016/10/13
    テレビでかつて盛んに紹介されていた心霊現象もそろそろ民俗学の対象領域に入ってきていると思う。口裂け女、トイレの花子さんなどの学校の怪談、人面犬、ムラサキカガミのように。
  • 過小評価されてきた進化──『進化は万能である:人類・テクノロジー・宇宙の未来』 - 基本読書

    進化は万能である:人類・テクノロジー・宇宙の未来 作者: マット・リドレー,大田直子,鍛原多惠子,柴田裕之,吉田三知世出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/09/21メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る読み始めた時は、マット・リドレーによるインテリジェント・デザイン(ID)論への過剰な反論、いわばドーキンスの『神は妄想である―宗教との決別』に相当する「それだけ強い言葉を使う必要のある状況なんだろうけど、日読者からするとピンとこないなあ」的ななのかと思っていたのだが、最後まで読むとだいぶ印象が異なる。 進化は私たちの周りのいたるところで起こっている 主張は至極シンプルな、『進化は私たちの周りのいたるところで起こっている』というものだ。ようは「みんな人間が意図的にデザインしたといろんな物事を捉えたがるけど、偶然やそこから結果的に生き残った自然淘汰の力を過小評価

    過小評価されてきた進化──『進化は万能である:人類・テクノロジー・宇宙の未来』 - 基本読書
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    netcraft3 2016/10/01
    ネオテニー論との関係性はどうなんだろう?
  • 酒がもっとうまくなる──『酒の科学―酵母の進化から二日酔いまで』 - 基本読書

    酒の科学―酵母の進化から二日酔いまで 作者: アダム・ロジャース,夏野徹也出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2016/08/05メディア: 単行この商品を含むブログを見る酒! 飲まずにはいられないッ! わけでは全然ないが、普通に飲む。僕だけではなく、成人した人間はけっこうな割合が飲むはずだが、毎週飲み歩いているという人であっても「アルコールがなんであり、どのように造られ、体の中でどのように作用するのか」は知らない人も多いだろう。*1書はそこんとこを専門的に教えてくれる科学ノンフィクションである。 どのような過程で酒がつくられ、飲んだ際にはどのように脳が快楽を引き起こすのか? 樽の中に入れて醸成するその時、どんな科学的な変化が起こって味に変化が発生するのか? 発泡酒とビールはいったいぜんたい何が異なっているのか? そうした一つ一つの事象を確認していくことで、飲む酒がうまくなる──。とい

    酒がもっとうまくなる──『酒の科学―酵母の進化から二日酔いまで』 - 基本読書
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    netcraft3 2016/09/24
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