東海道新幹線で29日起きた架線切断事故。駅間に停車した5本の列車内に計約3100人が3時間以上も閉じこめられるなど週末の移動に大影響を及ぼし、乗客からは憤りの声が相次いだ。JR側は「新幹線は乗客の安全な避難誘導が難しく、事故時も原則降車させない」と説明する。 今回の事故では、品川―新横浜間に1本、新横浜―小田原間に4本の新幹線が停車。新横浜駅にも1本が止まった。品川―小田原間は停電で動かせず、この6本が他の列車の「障害物」になった。 送電できていた東京駅や小田原以西の列車が通過できなくなり、新大阪駅までの東海道全線が運転中止に。山陽区間(新大阪―博多間)もダイヤは大幅に乱れた。 JR各社によると、新幹線では、乗客を降車させた例はほとんどない。高架を走ることが多く、在来線と比べて駅間も長い。乗客も多く、運転士と車掌だけでは対応できないためだ。 大災害で復旧の見通しが立たない場合や、乗