富士山の火山活動を独自調査する研究チームが「2年以内に噴火する恐れがある」として、噴火時の被害シミュレーションを行っていることが分かった。 「ここ十数年の箱根山の活動を調査していれば、その動きが活発になっていることは一目瞭然。公の研究機関は経済損失を恐れて公にしていないだけで、本来なら世界遺産の登録で浮かれている場合じゃない」 こう話すのは、静岡県の富士火山研究チームの研究員。聞けば、今年2月に噴火の危険性が高まる研究結果を地元行政などに提出したが「受け取っても、返答ひとつしてこなかった」という。 世界遺産に登録されて登山者も急増している富士山だけに、ネガティブな話を避けたいのか、周辺自治体の調査組織は「マグマの上昇する様子はない」と一貫して噴火の可能性を否定している。だが、実のところ内閣府の有識者会議では、今年になって箱根山の火山性活動が激増していることが報告されている。 富士山は死火山