6日付の米経済紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、米携帯電話運営大手スプリント・ネクステルが、数十億ドル(数千億円)規模の機器発注をめぐり、中国メーカー2社を選考から除外する方針だと報じた。米国防総省や米議会が安全保障上の懸念を強めていたことが理由といい、中国政府の反発を呼ぶ可能性がある。 除外されたのは、中国の通信大手で元中国軍人が創業した「HUAWEIテクノロジー」と、中国国営企業が設立した「ZTE」。国防総省などは、両社の機器が米の基幹通信インフラに使われた場合、通信の切断や妨害の可能性があると懸念。米政府筋によると、ロック商務長官が最近、スプリント幹部にこうした懸念を伝えていたという。同紙の取材に、スプリントとZTEはコメントを拒み、HUAWEIはすぐにはコメントできない、と回答した。 見積もりを出した5社の中で、両社は他社より安い価格を提示していた。(村山祐介)