あたかもNTTドコモの将来が、AI(人工知能)にかかっているかのような言いぶりだった――。6月16日、携帯最大手のドコモ社長が、加藤薰氏(64)から吉澤和弘氏(60)に交代した。吉澤新社長の社内での人物評は「無色透明で何色にも染まるが、決して譲らない頑固な一面も持つ」、「耳が大きく、人の話を何時間でも聞く」などだ。 加藤前社長と吉澤新社長はドコモ設立以前からの盟友で、携帯電話の黎明期に、「ショルダーフォン101型」(車外兼用型自動車電話で重量3キログラム。発売は1985年)や「TZ-802型」(同900グラム。1987年発売)の開発を手掛けた。「当時、私が課長、吉澤が係長で、二人三脚でいろいろ頑張った」(加藤氏)。日本の携帯電話の歴史は2人で切り開いたという自負がある。2人とも工学部出身の技術者で、いわば「ショルダーフォン兄弟」。年長の加藤氏が兄、吉澤氏が弟といったところだ。 AIで差別化
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