「サブリミナル効果」。人が知覚する意識と、知覚しえない潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のことで、映像などで人が認識するかしないかのギリギリの瞬間に意図的なメッセージなどを挟み込むという方法がよく知られている。しかし、なんとこれ、科学的確証のない、いわゆる偽科学らしいのだ。 そんな情報や、いまだに信じられている珍学説などの情報満載の本が、3月に出版された。それが『図説偽科学・珍学説読本』(グレイム ドナルド:著、花田知恵:訳/原書房)だ。 たとえば、前述したサブリミナル効果について。これを広めたのは市場調査の専門家ジェイムズ・ヴィカリー。彼は1957年のニュージャージー州フォトリーの映画館において密かに行なった実験で、すばらしい結果が出たと発表した。その実験が、いわゆる「サブリミナル効果」そのもので、観客に「コカ・コーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」と指示
