奈良時代の聖武天皇ゆかりの宝物を集めた「正倉院展」が、24日から奈良市で始まりました。 「正倉院展」は、奈良市にある正倉院の宝物を公開する秋の恒例行事で、ことしは初出展の4件を含む59件の宝物が出展されています。 このうち、象の歯の化石「五色龍歯(ごしきりゅうし)」は、聖武天皇のきさき、光明皇后が東大寺に納めたもので、当時は削って粉にしたものが鎮静作用のある漢方薬として用いられていました。 また羊毛でできた長さが2メートル余りある敷物の「花氈(かせん)」は、東大寺の法要で使用されたとみられ、草花の文様が円形にあしらわれています。 訪れた人たちは1つ1つの展示をじっくりと観賞していました。 大阪府の60代の女性は、「フェルトの敷物が当時のきれいなままの色で残っていて驚きました。毎年来ていますが、見ていて飽きません」と話していました。 ことしは、新型コロナの感染拡大防止のため、当日券の販売はな