先日、じつに小学一年生時の同窓会に呼ばれたので長野県の諏訪まで行った。 わたしは諏訪には小学校二年生の半ばまでしか住んでおらず、当時の同級生とは30年以上会っていない。それで誘いが来たのは、たまたま当時の恩師にだけは毎年、年賀状は出してたからである。 かくしてJR中央本線に乗ると、東京都を離れて甲州から信州に進むにつれてすでに黄色がかった水田が見え、ああ、もう稲刈りの時期か……などと思う。ほとんど東京都23区の西部で完結した生活を送っているので、この程度の季節感さえ失われている事実に気づく。 一時が万事この調子で、今回はいかに自分が「地方の普通の人」の感覚からズレてしまっているか痛感した。 一クラス20数人のうち18人(男女はほぼ半々)が集まったが、女性は全員既婚、男性は当方を含む3名しか未婚者はおらず、既婚者は一人を除いて全員子持ちだったので、きわめて形見が狭かった。 既婚者は当然、子供