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2008年7月24日のブックマーク (3件)

  • 大企業の消滅で、日本は生き残れる──野口悠紀雄が語る (1/5)

    ITは一般汎用技術である。かつて動力源が「蒸気」から「電力」へと転換したように、ITは単なる情報通信技術の変化ではない。社会全体を変えるポテンシャルを持っている。しかし、日はその価値を正しく評価し、応用できていない──。 そんな議論を前編と中編の2回にわたって見てきた。日は単に米国に遅れを取っているだけでない。台頭するロシア、インド、アイルランド。ITは世界地図も変えた。 今後日はどうしたらいいのだろう。後編では、世界の状況を整理しながら、日の進むべき道について考えてみる。「大企業は消滅すればいい」「ベンチャーは育成するな」──そんな風に語る、野口悠紀雄氏の意はなんだろうか。 野口 このの最後の章では、グーグルNTTのNGNを比較して議論しています。日は、あいかわらず中央集権的な発想であるのに対して、グーグルに代表されるアメリカの企業は、新しい発想で動いていますね。 ── 

    大企業の消滅で、日本は生き残れる──野口悠紀雄が語る (1/5)
  • ITを使えない日本は、ソ連のように崩壊する──野口悠紀雄が語る (1/4)

    社会構造の写し絵──ネットワークをそう定義することで見えてくるものがある。社会主義的な「計画経済」と資主義的な「自由経済」の違い。それが情報システムにおける「集中処理」と「分散処理」の関係と非常によく似ているというのだ。 メインフレームからクライアント・サーバー型システムへのパラダイムシフトとソ連経済が機能低下した時期が「ほぼ一致する」のは偶然ではないと野口悠紀雄は言う。中編では、社会システムと情報システムにおける2つのパラダイムシフトについて見ていこう。 野口 第2次大戦以降、少なくとも1960年代まで、社会主義経済が優位だったのは、間違いない事実です。宇宙開発や軍事では誰の目にも明らかでしたが、そうした分野だけではなく、基礎科学の分野でも、ソ連は世界をリードしていました。 私は、工学部の出身ですが、我々の時代の数学や物理学の基礎的な教科書は、ソ連の教科書の翻訳や英訳の海賊版でした。つ

    ITを使えない日本は、ソ連のように崩壊する──野口悠紀雄が語る (1/4)
  • 日本のITは20年間進化していない──野口悠紀雄が語る (1/6)

    の電子政府は北朝鮮以下──そんな衝撃的な調査を米ブラウン大学がまとめた。1980年代に世界を席巻した日が、なぜ停滞しているのか。 経済学者の野口悠紀雄は「ITは日にとって不利な技術変化だ」と断言する。下克上を生むITは、質的に日の社会構造にそぐわないのだろうか? ここでは近著「ジェネラルパーパス・テクノロジー」(アスキー新書)で同氏が展開している議論を紹介しながら、さまよう日政府や企業の行く末について考える。 野口 日経済の状況は、かなり深刻です。昨年の夏から、株価も大きく下落しています。長期的にみても、1990年代以降、日の経済はまったく状況が良くない。その原因としてさまざまなことが言われていますが、技術の問題、とくにITの問題が大変重要だと思います。簡単にいえば、ITという新しい技術体系に日の社会全体が対応していないということです。そうしたことを以前から考えていまし

    日本のITは20年間進化していない──野口悠紀雄が語る (1/6)