春夏通算7度の甲子園制覇を誇るPL学園高校野球部の廃部問題を取材するようになった2014年以来、私は新年早々に開催されるOB会総会の取材を「仕事始め」としてきた。プロ野球の2022年シーズンに向けて桑田真澄OB会長が巨人軍の1軍投手チーフコーチに昇格し、1987年に春夏連覇した時の主将である立浪和義が中日ドラゴンズの監督に就任するなど、今年の総会にも大きな注目が集まっていた。だが、昨年に引き続き新型コロナの感染拡大によって中止となってしまった。 本来なら総会が予定されていた1月8日、私はPL学園の母体であるパーフェクトリバティー教団(以下、PL教団)の聖地に向かった。大阪府は近鉄喜志駅と富田林駅にまたがる広大な敷地内には老朽化した建物が建ち並び、新年が明けたタイミングでも人気はなかった。 御木徳一(みき・とくはる)が起こしたひとのみち教団を引き継ぎ、2代教祖・御木徳近(みき・とくちか)が事
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