『ポケモン』映画の2作目は、冒険活劇である。 ピカピカ事件はあったものの、再開後の視聴率も悪くなく、『ミュウツーの逆襲』は、どんな内容であれ、そこそこヒットはするだろうというぐらいの期待はあった。 が、現実は、予想をはるかに超えた大ヒットである。 予想外であり、これがポケモン本来の爽快な冒険活劇だったら、もっとヒットしただろうという見方もあり、いわゆる「お涙ちょうだいの泣かせ」がヒットの要因だという声もあった。 「自己存在」がテーマだったから、などというヒット理由の解釈などほとんどなかった。 世界に見せるアニメのテーマとして、「自己存在への問いかけ」を持ち出した僕自身、ここまで、欧米でヒットするとは思っていなかった。 そもそも『ミュウツーの逆襲』のような重くて暗く爽快感のないアニメ脚本は、ピカピカ事件がなければ、上層部からクレームが続出したと思われる。 だから、2作目は、本来の冒険活劇の爽