「悪用してはいけない」。そんな警告とともに、教育目的で作り方が公開になったウイルス。サイバー犯罪者はやっぱり悪用したという。セキュリティ企業のトレンドマイクロが報告している。 トレンドマイクロが取り上げたのは、トルコのセキュリティ組織「Otku Sen」の一件だ。この組織は2015年8月中旬、教育目的で「Hidden Tear」と呼ぶウイルスの、いわば設計図にあたるソースコードを公開した。誰もが自由に使えるオープンソースとして、多くの技術者が利用する情報共有サービス「GitHub」に掲載し、一定の注目を集めたようだ。 Hidden Tearはどういうウイルスかというと、感染したPCに保存してある情報を勝手に暗号化して変換し、もとに戻して欲しければ身代金を支払えと要求するランサムウエアの一種。悪名高い「vvvウイルス(TeslaCrypt)」などの同類だ。 暗号化にAES方式を利用し、新種で