NASAの金星探査機「マゼラン」が1990年代に収集した観測データから作成された火山「マアト山」のシミュレーション画像。(PHOTOGRAPH BY NASA/JPL) 科学者たちは半世紀も前から、金星の火山が噴火しているところを観察したいと夢見てきた。この底知れぬ高温の天体は硫酸の雲に包まれているが、過去の探査ミッションによって、表面に多数の火山があることが明らかになっている。 そして今回、約30年前に使命を終えた金星探査機が記録していた表面地形のデータから、貴重な情報が得られた。金星表面の火口が8カ月の間に変形、拡大し、溶岩があふれる様子がとらえられていたのだ。 研究結果は2023年3月15日付けで学術誌「サイエンス」に発表された。論文の著者の1人である米アラスカ大学フェアバンクス校の惑星科学者ロバート・ヘリック氏は「噴火により溶岩湖が形成されたのだと思います」と語る。 ヘリック氏らは
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