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韓国の検察当局は15日午前、長崎県対馬市の神社仏閣から盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像2体のうち1体を日本に返還すると発表した。戦後70年の8月15日を前に、懸案を一つ解決することで、日韓関係の改善に弾みをつける狙いがあるとみられる。 2体は、国の重要文化財の「銅造如来立像」と県指定有形文化財の「観世音菩薩坐像(ぼさつざぞう)」。2012年10月に韓国人の窃盗団によって盗まれた。今回、返還されるのは銅造如来立像だ。 日本政府は2体の返還を韓国側に求めてきた。韓国側は立像について「韓国内で所有権を主張する寺や団体などがない」ことなどを考慮し、返還を決めたという。 一方、坐像については「元の所有者」と主張する韓国の寺が、日本に渡った経緯が判明するまで日本に返さないよう求める仮処分を申請し、裁判所がこれを認めた。韓国側は、この仮処分などを理由に、現段階では返還するかどうか決めていないとしている。日
ある出席者の言葉を借りると、記録的なマラソン会議となったユーロ圏首脳会議では、ギリシャのチプラス首相は「磔(はりつけ)」のような責め苦に遭ったという(写真© European Union) ギリシャのアレクシス・チプラス首相とドイツのアンゲラ・メルケル首相は過酷な話し合いを14時間続けた末に、行き詰まったと考えた。 もう妥協の余地はなく、交渉を続ける理由も見当たらなかった。グレグジット(ギリシャのユーロ圏離脱)だけが唯一の現実的な選択肢だった。 2人が部屋のドアに向かって歩き始めた時、動いたのはドナルド・トゥスク欧州理事会議長だった。ユーロ圏の歴史に残る分裂の引き金が、疲労と苛立ちによって引かれるのを阻止しようとしたのだ。 「悪いが、この部屋から出すわけにはいかないんだ」。ポーランドの前首相はこう言った。 最後までもめたギリシャ民営化基金 もめていたのは、差し押さえたギリシャの国有資産を裏
「多数決」は民主的な決め方とされてきたが、その問題点をとらえ直そうとする漫画や評論の刊行が相次いでいる。折しも、安全保障関連法案は週内にも衆議院で採決される公算大だ。異なる意見を取り入れながら物事を決めるにはどうしたらいいのか。 「主人公」は人間そっくりの女性アンドロイド。体にはカメラが埋め込まれ、オンライン中継されている。彼女の行動は、ネット上に集まった人たちの「多数決」が決めていく。 雑誌「ビッグコミックスピリッツ」の漫画「デモクラティア」の設定だ。彼女を製作した技術者は言う。「動かしているのは、ネットを介して集められた“人類の英知”そのもの…だとすると…それは人間よりも人間的に正しい」 作品が生まれたきっかけは、ネット世論が旧体制の崩壊につながった「アラブの春」だった。縁もゆかりもない数の力が世界を変えた。それを目の当たりにし、作者の間瀬元朗さんは「多数決」の問題を考えるようになった
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