SaaSに代表されるようなB2B向けサービスを展開する上で、顧客セグメントの広げ方(いわゆる山の登り方)は資金の少ないスタートアップにとって、極論すると生死を分かつ程、大きな戦略判断になる。 その判断において、エンタープライズ(大企業)、それともSMB(中小企業)から山を登るか?は1つの顧客セグメントを切る軸として重要な判断軸となる。なぜなら、(超一般化すると)セールスサイクルや獲得コスト、プロダクトの難易度等において、エンタープライズとSMBは違う生き物だからだ。当然のことながら、狙う地域、市場の構造、競合プレイヤーの存在、プロダクト特性によって異なるが、大まかなこの2つの生き物の違いを理解した上で、戦略を考えることは非常に意義のあることだと考える。 そこで今回は、日本の市場全体、そして一般的なエンタープライズとSMBの違い、それにより発生するSaaSの”イノベーションのジレンマ”につい