奈良公園(奈良市)に生息する野生のシカが、新型コロナウイルス禍を経て耳と頭を下げる「おじぎ行動」を取らなくなっていることが、奈良女子大学などの研究グループの調べで分かった。観光客が激減すると奈良公園に出没するシカの頭数も減った。住宅街のカラスは生ゴミをあさるなど、生き物と人間の暮らしには密接な関係があることは知られていたが、人間活動が減ったことによる生き物への影響を調査した報告は珍しいという。 おじぎは「鹿せんべい」のためか 奈良女子大学研究院自然科学系生物科学領域の遊佐陽一教授(動物生態学)によると、野生のシカには元々、攻撃の前にストレスを感じると頭を下げる「おじぎ行動」が見られる。しかし、奈良公園周辺に生息するシカは観光客を見つけると「鹿せんべい」を求めて近寄り、おじぎ行動をとるという。同じようにシカとふれあえる観光地、宮島(広島県廿日市市)のシカはこのような行動を取らず、奈良公園周辺
奈良のシカ、餌やらないで 「観光客減で飢え」誤情報―健康被害懸念、県が対策 2021年02月07日07時05分 鹿せんべいを与える観光客に群がるシカ=4日、奈良市の奈良公園 古都・奈良の観光名物でもある「奈良のシカ」に、お菓子やパンなどの餌をやる行為が広がっている。新型コロナウイルスの影響で大幅な観光客減に見舞われ、「鹿せんべいをもらえないシカが飢えている」との誤った情報がインターネットで広がったためとみられる。シカの健康被害も懸念され、奈良県などは対策に乗り出した。 マスクできない「分かって」 感覚過敏に苦しむ人たち―専門家「わがままじゃない」 「奈良のシカ」は奈良公園(奈良市)とその周辺に約1300頭いる野生のシカで、国の天然記念物。春日大社の創建神話に由来を持つとされ、人懐こいしぐさが観光客を和ませている。 県によると、昨年9月下旬に「観光客減でシカが餌をもらえず飢えている」という情
シカと電車の接触事故を減らそうと、近畿日本鉄道が導入した「シカ踏切」が絶大な効果を発揮している。運行時間帯はシカが嫌がる超音波で線路から遠ざけ、終電から始発までの夜間はそれを止め、自由に線路を横切れるようにするという画期的なシステム。奈良、三重両県の大阪線の一部に設置したところ事故件数が激減し、他の鉄道会社も試験導入を始めた。野生動物を排除するのではなく、人間との共存を目指す-。導入に至ったきっかけは、一人の鉄道マンがひらめいた「逆転の発想」だった。(藤木祥平) 超音波で侵入防止 シカ踏切の仕組みはシンプルだ。線路沿いにステンレス製の「獣害防止ネット」(高さ2メートル)を張り、その一部にシカが横断可能な数十メートルの隙間をつくる。シカは日没から早朝にかけて移動するため、夜間や明け方の運行時間帯だけシカが嫌がる超音波を隙間に発信して侵入を防ぎ、電車が運行しない深夜は装置を停止させ自由に線路を
奈良公園で、観光客がシカにかまれるなどしてけがをしたという通報が、今年度すでに160件を超えて過去最多になっていることがわかりました。外国人観光客が、シカにせんべいを与える際にかまれるケースが目立ち、奈良県は、外国語で注意を促すポスターを貼るなど対策をとることにしています。 けがをした人の79%は外国人で、このうち中国人が83%と最も多くなっています。けがは、いずれも軽傷ですが、観光客がシカに好物のせんべいを与える際、写真を撮ろうとじらしたり、時間をかけて食べさせたりして怒らせるケースが目立っているということです。 奈良県を訪れる外国人観光客は急増していて、県は、シカと接する際の注意点をわかりやすくまとめたスマートフォンで見られる動画を配信しているほか、今後奈良公園でせんべいを売る出店に、外国語で注意を促すポスターを貼るなど対策をとることにしています。 奈良県などのまとめによりますと、奈良
列車とシカが接触する事故を防ぐため、走行中の列車からシカと犬の鳴き声を流すと効果があることを鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)が突き止めた。シカは線路から遠ざかり、車内から見えるシカが4割以上減ったといい、新たな事故防止対策として来年度中の実用化を目指している。 鉄道総研によると、シカは危険を感じると、「ピャッ」という甲高い声を短く繰り返し、仲間に伝える習性がある。さらにシカが嫌いな犬の「キャンキャン」というほえる声を組み合わせれば、相乗効果でシカを寄せ付けない「忌避(きひ)音」になると考えたという。 鉄道総研は、シカが出没する夕方から深夜にかけ、走行中の車両から3秒間のシカの鳴き声と20秒間の犬のほえる声を流す検証実験を実施。その結果、車内から確認できたシカの目撃回数は100キロ当たり7・5件で、何もしなかった時よりも約45%減ったという。 今後は長期間の実験で効果を検証するほか、シカ
「客の代わりに『鹿』が来たので追い出したら…家族を連れてきたんだけど!」 アメリカ・コロラド州フォートコリンズの小さなギフトショップに、予想もしない珍客が訪れたそうです。 それは……鹿でした。 Deer Walks Into Store And Brings A Surprise 入り口から堂々と入って来た鹿。 店内を物色してまわる鹿。 サングラスが気に入ったのかな? 驚きながらもカメラで撮影していた店員のロリ・ジョーンズさんでしたが、仕事を思い出し、食べ物で鹿を釣って店外に追い出しました。 すると30分後……。 家族を連れて戻ってきた! さすがにママや子どもたちは入り口で立ち止まっていましたが、興味深げにきょろきょろ。 パパはまったく人間を恐れず慣れているようです。 ちなみにギフトショップがあるのはこんな場所。 キャンピングカー用の公園がある、大自然に囲まれた場所だそうです。 鹿がいるの
アメリカ西部オレゴン州で、凍った池に足を取られて動けなくなっている鹿を消防隊員がソリで救出し、クリスマスを前に消防隊員の機転と優しさが話題となっています。 消防隊員は、日頃救助用に使われている赤色のソリで、鹿の後ろへゆっくりと近づきました。鹿は消防隊員を警戒して、足を前後に動かすなどして繰り返し脱出を試みますが、逆に足元をすくわれ、転んでしまいます。消防隊員は、刺激しないようにゆっくりとソリで鹿を押しながら陸に近づけ、消防隊員が頭をなでると、鹿がソリに乗り込んでくる一幕もありました。 アメリカ西部オレゴン州で今月8日、ゴルフ場の凍った池の上で1頭の鹿が足を取られ、動けなくなっているのが見つかり、消防隊員が出動して救助に当たりました。 消防隊員は、日頃救助用に使われている赤色のソリで、鹿の後ろへゆっくりと近づきました。鹿は消防隊員を警戒して、足を前後に動かすなどして繰り返し脱出を試みますが、
東青山駅近くに設置されている「シカ踏切」(中央の獣害防止ネットがない部分)。鹿の嫌う超音波を出す踏切両側の発信器「U-SONIC」が作動していない時間帯に、鹿が低い柵を越えて踏切を渡る=近鉄提供 近鉄が昨年以降、津市などで設置した「シカ踏切」が、列車と鹿の接触事故防止に効果を発揮している。線路をまたぐ形で鹿の生息域が存在していることを重視。生息域内を行き来する鹿の侵入を完全に防ぐのではなく、列車の通らない時間帯に踏切を渡ってもらう「逆転の発想」で事故を急減させた。【黒尾透】 「人間だけでなく、鹿にも安全な踏切が必要。鹿の目線で問題を捉えた」点が評価され、今年度のグッドデザイン賞(公益財団法人日本デザイン振興会の主催)に選ばれた。 「シカ踏切」は昨年5月、津市白山町の近鉄大阪線東青山駅近くに設置された。鹿の通り道を分断する形で線路が走っており、近鉄は約1キロにわたって線路両側に獣害防止ネット
厳しい残暑が続く奈良市では、夕方になると鹿が涼を求めて芝生などに密集する光景が注目を集めている。奈良国立博物館前の芝生では、午後5時をすぎると、100頭を超える鹿がどこからともなく集まり、おなかを地面につけて休息していた。SNSなどでは「鹿だまり」や「鹿だんご」などと呼ばれ話題を呼び、外国人観光客らが熱心に写真撮影をしていた。 芝生は、同博物館のなら仏像館と東新館・西新館を結ぶ地下回廊の地上部分に位置する。近くに換気口があり、流れ出る冷たい空気を求めて集まっているのではないかといわれている。集まる場所は、道路脇の側溝だったり、歩道だったりもする。鹿の保護施設「鹿苑(ろくえん)」を管理する奈良の鹿愛護会によると、「ねぐらに帰る途中で休んでいると考えられるが、詳しい原因はわからない」という。 春日大社境内の飛火野などでも観察できるという。秋の繁殖期の9月ごろには、雄1頭を中心とした小さなグルー
滋賀県米原市の伊吹山で「イヌワシ」が子供のシカを捕獲して飛ぶ姿を愛好家が撮影した。イヌワシは野ウサギを餌にするケースが多いが、子鹿を捕らえる姿は珍しいという。 琵琶湖水鳥・湿地センター(長浜市湖北町)の池田昇平専門員によると、イヌワシが子鹿をとらえた場面だという。イヌワシが大きく翼を広げ、黄色い両足で子鹿の尻の部分をつかんで飛ぶ姿をとらえている。 撮影者は愛知県大府市追分町、元会社員、秋田豊和さん(62)。秋田さんによると、今月6日の昼ごろ、標高約1000メートル付近の伊吹山ドライブウェイで撮影した。秋田さんは8年前から年間40日以上伊吹山に通い、野鳥などの撮影を続けているという。秋田さんは「こんな写真は初めて」と話す。
文化庁は、国の天然記念物「奈良のシカ」による農作物被害を減らすため、捕獲計画を申請していた奈良県に、120頭の捕獲を許可した。 1957年に天然記念物に指定されて以来、頭数管理を目的とした捕獲は初めてで、県は7月下旬から狩猟を始める。 許可は5月19日付。奈良公園(奈良市)一帯に生息するシカは古くから「 神鹿 ( しんろく ) 」として大切にされ、天然記念物指定により、当時の奈良市一円が保護エリアとされた。同公園だけで約1200頭が生息している。 文化財保護法で捕獲には国の許可が必要だが、近年、農業被害が深刻化。県は今年4月、同法の例外とする「現状変更」の申請を行っていた。 県は捕獲に当たり、市域を4エリアに分け、奈良公園から離れた地域のシカを保護対象外とする管理計画を策定。食害が目立つ市東部の田原地区などで、11月までわなを使って捕獲する。
東日本大震災で被災した石巻市の牡鹿半島を中心に7月22日から開催されるアートと音楽、食の総合祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)2017」の実行委員会は26日、半島の小積浜地区に整備するシカの解体処理加工施設の上棟式を開いた。 シカの食害や猟師の高齢化など地域の課題解決に向け、実行委が出資し建設する。木造平屋の約100平方メートルで、完成は7月上旬の予定。加工したシカ肉は、半島の荻浜地区に整備する「牡鹿ビレッジ」などで提供する。 式典には、関係者や地域住民約40人が出席。実行委の松村豪太事務局長は「RAFはただのお祭りではなく、地域の課題を解決するためのもの。新しい地域の資源として全国に発信したい」と述べた。 小積浜集会所でシカ料理の試食会もあり、シカ肉の入ったカレーなどが振る舞われた。石巻市小積浜の自営業菅野香世子さん(44)は「シカ肉はローストビーフのように食べやすく、おいしか
新緑が映える春の草地に、雪のように真っ白な姿-。北海道新得町の菅谷瑞夫さん(54)が同町北新得の畑でこんなエゾシカを見つけ、写真に収めた。菅谷さんは「長く狩猟をしているが、白鹿(はくろく)を見たのは初めて」と話している。 菅谷さんが白シカを見つけたのは1日午後6時20分ごろ。国道38号を車で走行中、道路沿いの畑に、つがいでいたシカの一方が白いのに気付いた。路肩に車を止め、息を潜めて、50メートル先の白シカに向けてシャッターを切った。 菅谷さんはこの10日前にも、町上佐幌の楓団地から北方向に1キロの畑で、飼い犬の散歩中に白シカを目撃していた。夕暮れ時だったため、周囲から浮くように白が目立ち、「家畜の山羊でも逃げて来たのかと疑った」。それでも、特有のジャンプなどからシカと確信したという。 おびひろ動物園の小林紗央梨獣医師によると、メラニンを持たずに生まれる先天的な遺伝疾患アルビノの場合、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く