昨日エントリではディーン・ベーカーによるクルーグマン批判を紹介したが、同じ点についてEconospeakのバークレー・ロッサーもクルーグマンに噛みついた。ロッサーが槍玉に挙げたのは、ケンブリッジ論争で英国側が勝ったというのは間違い、というクルーグマンの認識で、サミュエルソン自身がロビンソンとピエロ・スラッファ(とパシネッティとガレニャーニ)が正しかったと認めたという(ちなみにクルーグマンが名前を上げたカルドアは論争の主要な当事者では無かったとの由)。サミュエルソンは、reswitchingの可能性は要素所得配分の限界生産性理論を根本から――特に資本について――突き崩すものだと認め、論争をまとめた「Summing Up」論文を「経済理論の基礎は砂の上に建てられている」という文で締め括ったとのことである。 なお、コメント欄でロッサーは、ケンブリッジ論争で米国側が勝ったかのような印象が広まったの