ヒステリックで狂暴、鳥界のイエロークラッシャーこと友人宅のセキセイインコが逃げた。 私にとっては朗報である。あの危険なインコには散々痛い目にあった。 しかし、友人のあわてぶりが尋常ではない。時計となってデイリーポータルにも貢献してくれたこともある。 仕方ないのでとりあえず、友人伊藤家に向かった。 探すフリだけしにいくとするか。 (text by 土屋 遊) 自由を謳歌するピーちゃん 駆けつける(フリをする)と、すでにピーちゃんは伊藤家のご近所の庭先でのんきに自由を満喫していた。 あらアンタ!なにしにきたのヨ! というような拍子抜けの顔。アウトドアでのピーちゃんは狂暴に見えないのが不思議だ。 「いっそこのままストレスのない世界へ羽ばたかせたらどう……?これがあるべき姿でありまして……」という私の動物愛護精神をムシして、伊藤さんはピーちゃんにそっと手をさしだした。 見事に指に乗ったピーちゃん。